PayPay不正利用でLexus購入事件
https://www.fnn.jp/articles/-/93084
https://news.yahoo.co.jp/articles/1692ec1f0625c535bf423edc88a5dee21eac60d9
なんちゃらPayなどの新規アカウント作成時に必要になる、SMS認証を代行するサービスを行なっていた一家3人が、代行サービスで使用するSIM4万枚を利用して、PayPayの新規アカウントを作成して500円分のキャンペーンポイントをゲットし、ヤフオクで自作自演売買によって500円分のポイントを現金化し、2,000万円を不正に取得したという事件です。その2,000万円でレクサスを購入したということで、ニュースタイトルにレクサスとついていますが、レクサスは事件とは全く関係ありません。
逮捕容疑は電子計算機使用詐欺ということで、スマホやコンピュータを使って不正に財産を得たというものです。
4万回分のアカウントのを作って、ちまちま500円のヤフオク出品・落札を自作自演した努力は凄いものがあると思います。私はそれなりに本業と家事育児に時間を取られるため、真似できるものではありませんし、真似しようとも思いません。
この事件、PayPayのアカウント作成キャンペーンとヤフオクを不正に利用して現金を得たというのが罪に問われているのですが、私としてはSIMを4万枚も大量に入手し、その電話番号を使って他人の本人確認を代行していたことの方がきになります。ずいぶん昔の話ですが、携帯電話番号を割と手軽に入手できたころ、詐欺グループが本人確認不要の電話番号を使ってオレオレ詐欺を展開していました。犯罪の温床になるということで、現在は回線契約時に本人確認が義務付けられたという経緯があります。
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/d_syohi/050526_1.files/Page377.html
本人確認を義務付けている回線を他人に譲渡することは、法令で罰則が定められているようですが、容疑一家が生業としていた他人が必要とする本人確認用のコードを入手して、依頼人に教えることは違反と定められておらず、現行法ではこの容疑で逮捕できなかったために別件で抑えたのではないかと思います。
不正に2,000万円取得したことはソフトバンクグループにしか迷惑がかかっていないので、それほど騒ぎ立てることではないと思う一方で、不正に他人の本人確認を代行するというのは、かなり危ない事象の予兆のように思えます。同種のサービスがすでに多く存在するようでしたら、今後の想像もしない犯罪行為に発展する前に立法と行政に対応を期待したいと思います。
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