まさか家をなくすとは
今日も悲しいニュースを見かけました。
https://dot.asahi.com/aera/2020101500015.html
20年ほど前に2,700万円でマンションを購入した男性が、コロナの影響で収入が減り、任意売却を考えているというものです。任意売却とはローンの返済が難しくなった場合に担保となっている物件が差し押さえられ競売にかかる前に通常の取引によって売却する方法です。競売は参加者のほとんどがプロであるため安く買い叩かれます。転売目的であるため当然ですが、任売はそのまま使いたい人に売るため市中価格に近い価格になります。
コロナによる影響は予測不能でしたが、月収26万で月12万の住宅ローンは少し厳しいですね。管理費や修繕積立金、固定資産税といった住居費が収入の半分を占めることになります。住居費は収入の30%程度に抑えましょうと言われています。
ひょっとしたら購入時はもう少し収入があり、ゆとりがあったのかも知れませんし、この方の判断に問題があったかどうかはわかりません。しかし、2,700万円を借りて月12万円というのはこの10年ほどの金利から考えるとかなり高く感じます。35年ローンなら4%程度の金利になります。このため、20年間で約2,880万円を支払って元本が1,200万円しか返却できていません。
この点で変動型の金利が1%程度に落ちたリーマンショック時に借り換えていたら、支払いも月8.5万円程度まで下げることが出来たでしょう。それまで12万円は問題なく支払えてたとのことですので、浮いた分で繰上げ返済もしくはインデックスファンドで運用していれば、自宅を手放さなくも良かったと思われます。
住宅ローンは家賃のような感覚になりがちですが、時々見直して支払額を軽減できる可能性や団信の補償内容の大幅な改善ができないかといったことにアンテナを張っておくと良いです。期間が長いために少しのことでも大きな違いに結びつきます。
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