東証のシステム障害から学ぶリスク管理
本日、東京証券取引所のシステム障害により、終日の取引停止が発表されました。
https://www.jpx.co.jp/news/1030/20201001-04.html
ハードウェアの障害により、本来であれば待機系にシステムに切り替わるはずのところが、切り替わらなかったとのことです。
https://www.jpx.co.jp/news/1030/20201001-07.html
昨日寝る前、誰がこのような事態が発生することを予想でしたでしょうか。しかし実際にはこのような想像もしないことは発生しうるものですので、自分なりに対策をしておくことが重要です。
例えば、銀行や証券会社が倒産したら?キャッシュカードやクレジットカードが不正利用されたら?このようなことは起きる前提で防御策を取っておきます。
銀行が倒産した場合、預金の1,000万円までは保証されますが、すぐには戻ってきません。しばらくの債務整理の後にようやく資金が戻ってくるため、それまでをしのぐ必要があります。そうすると、対策としては2-3の銀行の口座を持ち、それぞれに一定期間生活できるだけの資金を置いておく必要があります。
クレジットカードも同様にいざと言う時に使えなくなっているかもしれませんので、複数持つこと、それから財布に現金を入れておくことです。
証券口座はしばらく売買ができなくなっても、私は困りませんので、特に対策はしていません。株や投資信託などは信託銀行で保護預かりとなっており、証券会社がつぶれても個人の資産が毀損することはありません。ただ、しばらく売買はできなくなるだけです。インデックス投資は長期で行うもので、定期購入はしますが、しばらくできなかったとしても大きな問題にはならないためです。
近年被害が目立つ災害によって、自宅がダメージを受けたときに再建できるだけの保険契約なっているのか?といった確認も重要です。自治体が作成しているハザードマップに氾濫危険地域として指定されているのに、火災保険に水災特約をつけてなくて、新築数ヶ月の家が流された人のニュース映像を見ると、もし事前に相談されることがあればなと思ってしまいます。
しかしながら、備えを増やせば良いかと言うと、増えすぎると管理が大変だったり、コストがかさんだり、どこかで暗証番号が漏れた時に芋づる式にやられる可能性が高くなってきます。このため、私は分散(バックアップ)は2-3に止めるようにしており、特にクレジットカードは数年おきにその時々の有利なものを使うようにしていますが、かならず不要になったカードは解約しています。手数料が無料だからといって闇雲に置いておくのは賢明ではないと考えています。
ネットニュース上のコメントを読むと、なぜ障害が起きたのか?とかどうして対策していなかったのか?十分でないことに気がつかなかったのか?というものが多く、ごもっともだとは思いますが、読んでいてあまりいい気分はしません。こういった事故も建設的に捉え、まずは自分を見つめなおす良い機会になりました。明日は我が身です。
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