SBIソーシャルレンディングの元本は保護されそう

昨日SBIホールディングスがプレスリリースを出していました。

それほど目新しい情報はありませんでしたが、前回のプレスの中では、元本の償還も含めて投資家の保護を検討するという表現だったところ、今回は明確に元本を補填する方針という表現に変わっていました。

来週以降で何やら手続き等の案内があるらしいのですが、初めてのケースでどのような手続きが必要なのか想像もつきません。分かり次第こちらで共有していきます。

投資家宛の個別メッセージでは影響を受けるファンドが記されていて、前回のお知らせからいくつか増えていました。

私が保有している案件の貸し出し総額が約110億円ほどで、リリースによると最大限150億円とありますので、実際にはここに書いてあるもの以外にももう少し対象のファンドがありそうです。

SBIグループの資金力があっての損失補填の対応ですが、この150億円の特損を差し引いても過去最高益は確保できる見通しということですから、SBIグループ全体の経営に与える影響は軽微なものだと思います。しかし週明けに大きく売られるようなことがあれば、下げ止まったところで買ってみようかな。

元本の償還は嬉しいことですが、年間で数億円しか稼げない事業でこのような大きな損失を出すことになったソーシャルレンディング事業を、SBIホールディングスが続けようと思うのかどうかも気になっています。私は怪しいソーシャルレンディング業界の中で、唯一SBIだけが信用できると考えて、投資待機資金を預金より良い利回りで保存する目的で使っています。不正はない方が良いのですが、発覚後の対応や過去のデフォルトの対応については好感を持っており、SBIがまだ続けるなら私も続ける予定にしていますので、おそらく第三者委員会の報告後になると思いますが、事業の継続についてもウォッチしたいと思います。

このリリースの中で、投資家への損失補填は原則禁止されていると書いてあります。私はこのルールを知らなかったのですが、投資は原則投資家がリスクを負いますから、勝手に投資家に発生した損失を補填するメリットは信用の確保以外には考えられません。80-90年代のバブル期、私は小学生でしたから詳しくは知らないのですが、バブル期には証券会社等が損失を補填するということがまかり通っていたみたいです。その結果、投資家は安心して投資ができるわけですから、本来は買われないような銘柄にまでマネーが流入して、損失をしきれなくなってきてバブルが弾けたようなのですが、ここのところの株高は単純に金融緩和で行き場を失ったマネーの流入ですから、当時のバブルとは性質が違うもののようですね。いつか落ちるのは間違いないと思いますが、日本のバブル崩壊やリーマンショックのような不正や危険な予兆があるようでしたら、早くキャッチできるようにアンテナを高くはりたいです。

そういった意味では第2第3のアルケゴスみたいなのが出てきたら、本格的な下げに入るかもしれないですね。レバレッジを効かせた取引は本来持っていない資金で売買することを意味しますから、そのような取引が非常に多くて実態よりも多くのマネーが動いているならドミノ式に下げ続けるということも起きると考えています。ただ、下がる前に察知することが難しいので、結局のところはインデックスは淡々と積み立てることになり、個別株はそれぞれ損切りするかどうかの判断をすることになりそうです。